事業はすでに清算に着手。
保証人であるA社長の自宅の処分を残すだけとなっている。
A社長は実はB社も経営している。
幸いこちらは細々と事業を継続していける見込みである。
まあ倒産してすべてを失う事から考えたらまだ良い方だろう。
ただ問題は自宅の処分である。
保証人である以上はそのまま債務免除というわけにはいかない。
一方でA社長には自宅を手放したくないという強い希望がある。
だが、今後長期にわたって返済していくというのも受け入れにくい。
どうしても売却していただかないといけない。
そこで折衷案として、「売却先はどこでも問わない」と申し入れた。
親戚でも息子でも誰でも資金が用意できるのであれば、その人に売ればよいとしたのだ。
そうすれば、名義こそ違うが引き続き今の自宅に住み続けられる。
その資金については、どうするかは相手と話し合っていただくだけである。
社長としても「それならば」と納得。
ただ今度は価格の問題だ。
社長としては安く売りたい(=安く買いたい)が、我々としては高く売ってほしい。
そして不動産の価格などは、鑑定評価が例えば5,000万円だからといって必ず5,000万円で売れるものではない。
「最終的にいくらで売買したか」である。
社長が頼んだ鑑定評価が4,000万円で我々の頼んだ鑑定評価が5,000万円という事だってある。
鑑定人だって商売なのだ。
我々としては社長の言い値で応じるわけにもいかない。
最終的にはこちらの言い値を飲んでもらうしかない。
嫌なら実際に売りに出して、買い手がついた値段に少し上乗せしてもらうしかない。
この場合、売り情報が市場に出る事になるが、それでもよければそうする事となる。
最終判断はお任せしているが、果たしてどういう結論を下すであろうか・・・
自宅の処分の場合は、こんな折衷案で解決する事もけっこうあるのである・・・
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