本文の中に登場するのはすべて実在のケースです。
ただし、守秘義務の関係から人物・社名等は匿名としています。
また、金額・業種等本人の特定につながり易いものについては、
趣旨を逸脱しない範囲で変えてあります。
あらかじめご了承下さい。

2012年05月25日

結末

A社は民事再生手続きに入っていた。
再生計画が策定され、各金融機関を始めとする債権者に提示されていた。
しかし、可決に必要な債権者の数は集めたものの、債権額ベースの議決権ではわずかに過半数を割れ、再度計画を見直す「続行」手続きに入っていた。
そして、その採決があった。

結果は否決。
前回よりも返済額を増やしたものの、もともと収益力は低く、増やせた返済額もわずかであった。
無理な計画を立てて、実行できなくては意味がない。
ギリギリのところで立てた再計画案だったが、メイン銀行を除いて大半の銀行の賛成が得られなかったのである。

民事再生計画が認可されない場合、自動的に破産手続きへと移行される。
したがって、ダメ元という事はあり得ない。
ダメなら即破産である。
残念ながらA社はこれから破産手続きに入る事になった。

再生計画は確かに微妙だった。
計画は、今後数年間でいくら収益を上げ、いくら返済をするという内容になる。
債権者は破産の場合と再生の場合とを比較し、どちらが得か経済合理性から判断する。
再生の方が返済額が多いと判断すれば、計画を認める事になる。
今回も当然、再生の方が返済額は多かった。
しかし、破産の場合との差があまりなかったのだ。
「これくらいなら破産してもらった方が早く債権の償却が出来る」という判断が、金融機関に働いたのであろう。

銀行も不良債権比率を公表している。
さっさと処理を終えたかったのであろう。
差がないなら認めてあげようかと判断するか、もう処理してしまえとなるか。
その差はどこにあるのかは、微妙だ。
どちらの判断も正しい。
ひょっとしたら、担当者の思い一つかもしれない。

「差がないんだったら、支援してあげよう」と担当者に思わせるのは、それまでの付き合い方だったりする。
ある銀行は、担当者は動いてくれたようだが、最終的に本部の審査セクションが首を縦に振らなかったのだという。
まあそういうケースもあるだろう。
真面目な社長だっただけに、ちょっと残念な結果であった・・・



あなたの1クリックが励みになります
人気blogランキングです



    
posted by Master-hiro at 22:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 交渉記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月23日

建設現場にて

A社は建設業を営んでいる。
ここのところ業績が少しずつ上向きかけている。
受注も入って来ていて、今期はちょっと期待しているところがある。
ただ、問題がないわけではない。
ここのところ、受注の割に着工が遅れがちなのである。

A社は建設現場の一部作業を請け負っている。
したがって、現場自体の工事が遅れるとA社も影響を受ける。
A社がいくら頑張ったところで、全体ありきなのでどうしようもない。
原因は人出不足だと言う。
「このご時世に」と思うのだが、事実なのである。

一方東北の復興への関与の話もあるのだが、こちらも捗々しくない。
問題は労働力。
現地では国や自治体が、「地元被災者の雇用優先」を打ち出しているが、募集すれども集まらないのだと言う。
何でも失業手当が十分出ていて、それが原因だとの事。
さりとて、関東から人を集めて送り込もうとすると、宿泊施設の手配なども必要になり、採算的に厳しくなるのだとか。
失業保険が切れるまではダメだろうと、社長は諦め顔。

そんな話は別のところでも耳にした。
被災手当が一人16万円で、家族4人だとその4倍の収入があるので、働かなくても大丈夫なのだとか。
ただ、テレビで見たのだが、年齢層の高い人たちだと、建設現場などの肉体労働はきついという面もあるそうだから、雇用のミスマッチという理由もあるかもしれない。

A社は自社工場では、外国人研修生を雇用して建設資材の加工を行っている。
汗と埃にまみれて働く外国人研修生は、みな若者。
母国と給与水準が10倍の開きがあって、3K労働でも厭わないらしい。
わずかな給料をせっせと貯めて、母国で畑を買ったりすると言う。

自分もそういう所で働きたいかと問われれば、正直言って嫌だと思う。
だから、労働者が集まらないと言っても仕方ないのかもしれない。
しかも建設業も厳しいから高給で惹きつけると言うわけにもいかないだろう。
なんとも言えない現実。
こうした問題にはいかなる解決策があるのだろうか。
難しい問題である・・・



あなたの1クリックが励みになります
人気blogランキングです


     
posted by Master-hiro at 21:46 | Comment(0) | TrackBack(0) | 借金する人達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月21日

お金の返し方

A社は地元の地銀をメインとしていて、常時運転資金の借入を繰り返している。
なんでそんなに借入を繰り返しているのか。
細かく聞きだしていくと、どうやら「返済のため」である。
簡単に言えば稼ぐ以上に返しているから資金が足りなくなる。
そこでまた借りるという繰り返しである。

本来、A社の商売は最初に設備投資の資金が必要になり、あとは現金が入ってくるから通常の資金は必要ない。
最初に大きく借りて、ゆっくり返すというのが本来の姿である。
常時整備の更新投資は必要となるものの、償却期間の短いものゆえ、年間の投資額相当の借入が残る程度であろう。

なのにいつの頃からか、そのサイクルが崩れ、運転資金と称して借りては、一律5年返済といった条件で借入を繰り返すようになってしまっている。
借入も何口も重なれば、返済額も倍々で増える。
だから冒頭のような状況に陥ってしまうのである。

経理部長にそうした状況を伝え、メイン銀行に返済条件を見直してもらったら、というアドバイスをした。
借入ができるうちは良いだろう。
だがこれ以上業績が悪化して、もう貸せないとなったら、たちまち資金繰りに窮するようになる。

そういえば、その昔、A社と同業者と返済交渉をした時、「お金を貸してくれなきゃ返せない」と言われた事がある。
その時は、「返さないのに貸せるわけがないでしょう」とまっとうに答えたのだが、あの時もたぶん同じような資金繰りだったのかもしれないと今にして思う。
いずれにしても、今のうちに長く返すという本来の形にしておかないと、かなりリスクが高くなる。

お金というものは、本来使途に応じて返し方も決まってくる。
住宅ローンなどは、長い期間をかけて返すものだ。
運転資金であれば、(その企業の資金サイクルにもよるが)2〜3カ月だ。
設備資金なら、その設備の償却期間だろう。
本来、貸す方が考えるものだが、どうやらA社は長年の慣習化してしまっているようである。

お金は借りるよりも返す方が大変だ。
そうした正しい返し方も重要なのである・・・



あなたの1クリックが励みになります
人気blogランキングです


   
posted by Master-hiro at 23:01 | Comment(2) | TrackBack(0) | 借金する人達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月18日

売掛金回収

A社は薄利多売型のビジネスを展開している。
そんなA社が資金繰りに逼迫し、苦境に陥っている。
原因は主として売掛金の焦げ付きだ。

もともとA社の決算書を見ていて、かなり焦げ付きがあるなと感じていた。
年間の売上と売掛金残高を見れば大体見当がつく。
さらに2期分並べて比較すれば、同じ売り先で同じ金額があれば、「これは」と思うものだ。
そんな明細をピックアップして社長に尋ねていったら、案の定、ほとんど焦げ付きだった。

さらに相手の状況を尋ねる。
夜逃げしてしまったのはどうしようもない。
なんとか税務上の償却資産として処理するしかない。
しかし、大半の先が「生きている」事がわかった。

聞けば一応督促らしきものをしているらしい。
しかし、「そこの社長には昔世話になってね」なんて回答が返ってくる。
昔世話になったからと言って、千数百万円をプレゼントしますかと聞けば、社長も「いいえ」と答える。
そこで回収のレクチャーとなった。

何も鬼の取り立て屋になる必要などない。
一度きちんと話をして、無理のない範囲で払ってもらうようお願いすればよい。
自分も銀行から厳しく言われて困っているので助けてほしいとお願いすればよい。
そして必ず少しで良いから毎月いくらかでも返してもらう。
ちりも積もれば山となるし、何より毎月言われれば少なからず意識する。
それに払わないという状態が常態化するのが一番よくない。

中には手形を預かっているところもあった。
資金がないから取り立てに回さないでくれと頼まれているところだ。
ここも同様、毎月行って少しでも返してもらって残りの金額の手形と差し替えてもらう。
10万円ずつでも10件で100万円。
A社にとってはバカにならない金額。
さっそくやると回答してくれた。

我々からすればその分返済してもらえるし、社長にとってもさらなる経費削減・リストラを考えるよりもずっと良いだろう。
これからしばらくは焦げ付き回収に精を出してもらう事にした。



あなたの1クリックが励みになります
人気blogランキングです


     
posted by Master-hiro at 21:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 借金する人達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月16日

貸付金

A社の少し色褪せたパンフレットを眺めた。
A社は会員制のスポーツクラブを運営していた。
若々しい男女が笑顔で汗を流している横で、社長がにっこりとほほ笑んでいる。
この時はまだ創業の希望に満ち溢れていたのだろう。

創業当初は赤字が続いたが、創業赤字は多少は付きまとうモノ。
創業支援のファンドから資金調達も成功していたし、将来性はかなりあったのだろう。
数年のち赤字も解消し、銀行からの借入にも成功。
店舗も増加していった。

最終的には破綻してしまったのだが、決算書を眺めていて代表者個人向けの貸付金が増加していく事に気がついた。
最初は200万円だったのが、次の年には700万円。
そしてその次の年には一気に3,000万円だ。
この間、役員報酬も1,000万円から2,500万円に増加している。

サラリーマンには夢のような給料だが、リスクを取った創業者なら高額の報酬も当然だ。
気になるのは貸付金だ。
表面上は、会社が代表者に会社の金を貸し付けた事になる。
そのお金を代表者が何に使ったかはわからない。

代表者向け貸付金は便利な存在で、本当に代表者が会社の金を(借りた事にして)使った場合もあれば、「使途不明金」などを一律ここに計上する事もある。
期末に勘定が合わない場合は、税理士はよく貸付金に計上する。
接待に使ったのかもしれないし、スポーツカーに化けたのかもしれないし、実態はわからない。

ただこういう勘定が突出してくると、経理は荒れていると言える。
資産計上も費用計上もできないお金が、3,000万円もあるわけである。
当然組織のタガも緩んでいただろう。
破綻の原因は会員が思ったより増えなかったからだ。
だが何で増えなかったのか、事実はわからないが、規律の緩んだ組織だったのなら、お客さん自身も従業員のサービスや施設の利用勝手などに、会員の継続をためらわせるものがあったのかもしれない。

今となっては知る由もないことだが、生きている会社であれば、当然中に入って観察していたと思う。
サラリーマンから見ると夢のような生活も、数年で儚い泡と消える。
過去の資料整理していてそんなことを考えていたら、無駄な時間ばかり取られて仕事が捗らなかった・・・



あなたの1クリックが励みになります
人気blogランキングです



     
posted by Master-hiro at 21:31 | Comment(2) | TrackBack(0) | 借金する人達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月14日

この時期にこそ・・・

今は欧州危機の再燃などもあって、株価は下がっている。
よくある年間の波であるが、危ないとばかりに遠ざかる人たちもいるが、一方でこういう機会を待ってましたと買いに行く人たちがいる。
そういう人たちは高値になると売って、しっかりと利益を出す。
一方、株価が上がって新聞紙上を賑わすようになると、俺もとばかりに手を出す人たちもいる。
どちらが大きな利益を手にする事ができるかは、言うまでもない。

株価に限らず、投資というのはそういうものだと誰もが理解している。
しかし、現実にはそうではない。
「日経平均暴落」など聞けば恐ろしくなって遠ざかるし、「日経平均急騰」となれば乗り遅れるなと手を出す。
株に限らず、不動産でもそんな気がする。

A社は不動産の任売活動をしている。
ちょっと目論見相違があって、当初計画していたのより安く手放さざるを得なくなっている。
ところが、買い希望者は現れるものの、銀行の融資がつかずに断念というパターンが続いている。

買い希望者はみな投資家だ。
今は比較的安く買えるので、買いに来ているのだが、銀行融資がなかなか下りないようだ。
もちろん、銀行は不動産の評価額だけを見ているわけではないから一概には言えないが、買い希望者は「今の時期は銀行も見方が厳しい」とぼやいていると言う。
こういう時期にリスクを取ろうとする買い希望者たちに融資を渋っていると言う事は、やはり銀行もリスクを取りたがらないのかもしれない。

しかし、こういう時期に仕入れるからこそ、あとで高く売れるという事もある。
世の中で「不動産価格が上昇」などと言うニュースが出てから買いに行っても、当然高い買い物となる可能性は高い。
不動産販売業者などは、利幅も薄くなるというもの。
銀行自身にとってもリスクが高くなる。

そうした投資マインドが、もう少しあってもいいような気がするのである・・・



あなたの1クリックが励みになります
人気blogランキングです


    
posted by Master-hiro at 22:40 | Comment(3) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月11日

社長交代

A社は創業者のB氏が設立した法人である。
もともと大手企業の役員だったB氏が、当時の首脳陣と戦略を巡って対立。
採用されないなら自分でやると独立した。
その戦略は当たり、たちまち何店舗も出店する成功を収めた。

ところが時が過ぎ、日本経済も下降線を辿るとA社も業績が悪化。
リストラを繰り返し、店舗網も縮小した。
それでも業績は低迷したまま。
年齢もあって、B氏は社長の座を長男に譲り、自らは会長に退いた。

カリスマB会長はとにかくワンマンな方だった。
周りはすべて「YES」か「はい」しか言えない状態だった。
私も経理担当役員とはちょくちょく面談していたが、会長がいるだけでピリピリした雰囲気が伝わってきた。

一方、若き新社長は意欲的に現場に立ち、営業の最前線にも立つ。
社員の話もよく聞く。
社内の雰囲気が一変したのは、外部の人間でもわかった。
事務所に行けば、社員さんみんなが元気に挨拶してくれる。
こういうところは、現場に行かないとわからない。

経理担当者も、「今度の社長には意見が言える」と語ってくれた。
A社の業績も少しずつ回復してきている。
新社長では創業しても成功できたかどうかわからない。
B会長だったからこそ、ここまで来れたのだろう。
だけど、その手法もいつまでも続くとは限らない。
権限移譲のタイミングは良かったのかもしれない。

会長になったあと、B氏は週一回会社に顔を出す程度だという。
社長を譲っても院政を敷くなら同じ事。
さっと身を引いたところは凄いとも言える。
そういうところも含めて、B氏は凄い人だったのだろうと思う。

社内一丸となっている今、まだまだ消費環境は厳しい。
A社が荒波を乗り越えたといえるのは、もう少し先の事になりそうである・・・



あなたの1クリックが励みになります
人気blogランキングです


posted by Master-hiro at 22:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 借金する人達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月09日

トライ&エラー

三菱東京UFJ銀行は主にオーナー企業向けの営業を強化するため、営業店の体制を見直す。法人と個人で分離していた方針を転換。今後3年間で法人と個人を統括する「支店」を100拠点設置する。一部の拠点が旧都銀時代に敷いていた体制に戻る。
 三菱東京UFJ銀行は法人を担当する「支社」と個人を担当する「支店」に分け、それぞれ拠点長を置いている。昨年9月時点で拠点数はそれぞれ約300、約600。まず年度内に50拠点で支社と支店を統合する。
2012/05/08 02:00 日経速報ニュース

今はメガバンクは法人と個人の取引を分けている。
どこまでの範囲か確認したわけではないが、地銀もそうしているところがあるようだ。
信金・信組はもともと大手の法人は少ないから、そうした区分けは最初から考えていないのだろう。

私が入った頃の銀行は、融資・外回り・店頭という役割分担だけで、法人・個人などという区分けはなかった。
だからではないが、こうした区分けにはいまだに違和感を感じる。
確かに法人と個人では融資も同じとはいかない。
ただ商売をやっているかサラリーマンかは大きく違うが、個人事業も中小も大手も事業は数字の大きさはあれど、それほど違わない。
十分一人の人間が担当できるものである。

いろいろやってみて、最適な形を選ぶのがビジネスだから、今また昔の体制が見直されているのかもしれない。
そう言えば、以前はやった「ビジネスローン」も、今はあまり聞かない。
「ビジネスローン」とは、書類審査だけで融資判断の可否を決める融資手法だ。
サラ金の手法を法人に応用したものであるが、これにも私は個人的に反発を抱いていた。
融資は「ヒト・モノ・カネ」を総合的に判断していくものだ。
決算書だけで決められるなら、主婦のパートでも融資が出来てしまう。
そんなものではないはずだ、とずっと思っていた。

結局、ずる賢い人たちに融資金を詐取されたり、そうでなくても決算書を粉飾したりしたケースも随分あったりして、「割に合わない」と判断したのかもしれない。
新銀行東京でもやっていて失敗したようだし・・・
トライ&エラーは良いとは思うが、代償が必要だ。
メガバンクは体力があるからいいのかもしれないが、体力がない信金・信組はそれが幸いしたのかもしれない。

そう言えば、勝ち組と言われた旧東京三菱銀行も、結局バブルの競争(狂騒)に乗り遅れたのが勝因だとも揶揄されたが、そんなものなのかもしれない・・・



あなたの1クリックが励みになります
人気blogランキングです


    
  
posted by Master-hiro at 22:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月07日

銀行員の仕事

先日、『下町ロケット』という本を読んだ。
なかなか面白かったので、けっこう周りの人に勧めている。
その本の中に登場するエピソード。

物語の中心となる佃製作所は中小企業。
大手から取引を打ち切られ、さらにあろうことか自らが開発した技術をうまく取り入れた別の大手企業から、特許侵害で訴えられる。
売上ダウンの見通しと特許侵害に伴う損害賠償責任の可能性が生じ、メイン銀行は支援するどころか冷たく逃げの姿勢を取る。

ところが状況が変わると、ころりと態度を変え、揉み手で擦り寄ってくる。
「雨が降ったら傘を貸さない」と揶揄される銀行(個人的にこの例えは間違っていて好きではない)だが、小説ともあってやや大げさに書かれている気はするものの、よくありがちな光景である。
特に窮地に陥った時、メガバンクほど見切るのも早い。

これは地元でへんな評判(例えば困ったらすぐ逃げるというような)を立てられたら困る地銀や信金などと違うという事もあるだろうし、体力があるから簡単に債権を売却したり償却したりしやすいという事もある。
取引先はたくさんあるし、いくらでも代わりはいるという事情もあるだろう。

ただ、銀行にとっては「One of them」でも、相手から見れば「Only one」。
銀行の担当者は数年事に代わるが、社長はほとんど代わらない。
一度の対応が、長年の取引を決める事もある。

かつて銀行の支店に勤務していた時、ある上場企業の担当になった。
優良企業のその会社が、なぜ我々をメイン銀行にしているのか不思議だった。
当時の上司がその疑問に答えてくれた。
かつてその会社がまだその支店の近隣中小企業であった頃、資金繰りに窮した時があったそうだ。
他の銀行にことごとく融資を断られたが、唯一我々が融資をしたのだという。
社長(当時もう会長になっていた)は、その時の恩義を今も大事にしてくれているのだと。
銀行員かくあるべしと思ったものである。

そんな後に残るような仕事をしたいものである。



あなたの1クリックが励みになります
人気blogランキングです


     
posted by Master-hiro at 22:43 | Comment(3) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月05日

連休雑感

ゴールデンウィーク。
金融機関は暦通りの営業。
3連休の後、2日仕事をして、4連休である。
連休の谷間は、いつもの電車も心なしか空いており、2日間休みを取って9連休としていた人も多かったのではないかと感じている。

そんな感じを裏付けたのが、A社を訪問した際のタクシーの運転手さんの言葉。
駅前で待機していた運転手さんだが、いつもより待ち時間が長く、しかもスーツを着たお客さんが少ないと語っていた。
街中を流してお客さんがつかまるならそうするが、つかまらなければガソリンが無駄になる。
「法人だとガソリンは会社持ちだからいいけど、個人営業だと辛いよね。」
そんな事も語ってくれた運転手さんであった。

A社は店舗を運営しており、祝祭日はお客さんも増えるかき入れ時。
仕事の電話もぐっと件数が減るらしく、事務所もわずかの留守番を残してみんな店舗に出るそうだ。
経理担当のB氏も、店頭営業をするのだと語ってくれた。
中小企業は、社員さんもマルチプレーヤーである事が求められる。
事務所で座ってばかりはいられないという事である。

帰ってからC社に電話をする。
しかし呼び出し音ばかりで誰も出ない。
1日もそうであったが、続く2日もそうであった。
どうやらC社は会社をあげて休みらしい。
C社はメーカーなので工場はストップしているらしく、本社もそれに合わせて休みにしているのだろう。

ただだから良いなと、単純には言えないところもある。
業績下降線で、受注も減少しており、「仕事がない」という面もあるからだ。
儲かっていて忙しい時ならともかく、仕事がなくて暇だから休めというのは単純に喜べないだろう。
先のタクシーの運ちゃんも語っていたが、「お金があって休めるなら良いですけどね」というセリフは万人共通だろう。

連休中はさすがにアクセスも少ないようだ。
連休もあと2日。
私は子供たちとゆっくり遊んで過ごし、来週からの英気を養うつもりである・・・



あなたの1クリックが励みになります
人気blogランキングです


    
posted by Master-hiro at 09:55 | Comment(2) | TrackBack(0) | 独り言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする