A社は社長のA氏のワンマン体制である。
役員は一応いるが、B氏が辞めると残りの人はイエスマンだ。
これがいいか悪いかは非常に難しい。
ヤマト運輸がかつて経営危機にあった時、起死回生の施策として宅配事業に乗り出そうとした。
小倉元会長がその方針を伝えたところ、全役員が反対したそうである。
しかし小倉元会長は全役員の反対を振り切って宅配便事業参入を決定、その結果、経営危機を脱したばかりか、日本に宅配便事業を定着させ、同社も大発展を遂げた。
かつて担当していたC社は、不動産仲介ではちょっとした規模のしっかりした企業だった。
バブル期に不動産賃貸事業に参入した。
銀行からの借入で次々と収益物件を購入。
それまで、借り入れの少ない優良企業であったが、仲介業というフロービジネスの危うさを憂慮し、安定した収益を会社のもう一つの軸にしようとしたC社長が独断で決めたのである。
C社には銀行から転籍してきた専務がいて、その他の役員と共に社長のその方針に大反対した。
しかし、C社長は断固とした決断で収益物件の購入を進め、借入れが肥大したところでバブルが崩壊した。
どちらも社長が周りの反対を押し切って独断で事業を進めている。
ヤマトの場合、周りの役員の声に耳を傾けていたら、同社は今頃存在しなかったかもしれない。
小倉元会長の見事な先見の明と決断力。
やっぱりワンマンも必要だとするのは早計だ。
C社長も会社の事を一生懸命考えての決断だった。
賃貸収入だけの、いわばフローだけの事業構成は確かに不安定だ。
ストック収入を取り入れて会社の収益構造を安定させようとしたC社長は、それで私服を肥やそうとしたわけではない。
経営者だから結果責任は当然であるが、だからワンマンはだめだと言うのも早計だ。
結局はケースバイケースなのであるが、A社が果たしてどちらなのか。
残念ながら私には判断が難しい。
「神のみぞ知る」世界なのかもしれない・・・
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全く意味が違うと思います。
結果が全てとは言え、結果だけを見て論じるのであれば、
好景気がちょっと長めに続くだけで、ヨット型経営でも名経営者になれます。
ちゃんとしたプロセスを踏んで決断がくだされたかどうかが大事なんだと思います。
つまり、「その案にはこれだけのリスクがありますよ」と
教えてくれる人が周囲にいるかどうかです。
リターンだけを追い求めると、リスクへの目配りがどうしてもおろそかになりがちですから。
リスクとリターンをちゃんと勘案した上で社長が決断したのなら、
それはそれでいいんじゃないでしょうか。
だから、その会社の社長は経理部長を引きとめるべきだったと思います。
周囲がイエスマンばかりになれば、社長の「閃き」だけに頼った経営になります。
それでうまく行くかどうかは、第3者から見れば博打でしかありません。
経営の場合、ギャンブルと違い、大勝ちはしなくてもいいから
コツコツと勝ち続けなくてはいけません。
「潰れないこと」が第一義ですからね。
周囲がイエスマンばかりで、はたしてそれが出来るかどうか・・・
もちろん、沈みそうな船から逃げるのは個人の自由です。
コメントありがとうございます。
ごもっともですね。
特に柴田さん、詳しい解説をありがとうございます。
A社が沈みゆく船でない事を祈ります・・・